一瞬でキャッシュを生む!価格戦略プロジェクト

  • 2007/12/02(日) 02:15:45

一瞬でキャッシュを生む!価格戦略プロジェクト 一瞬でキャッシュを生む!価格戦略プロジェクト
主藤 孝司 (2004/02/14)
ダイヤモンド社
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商売を行っている人は扱っている商品やサービスの価格決定を行っているだろうか?
「他社が**円で販売しているから」「なんとなく決めた」
そんな経営者も多いのではないだろうか。かくいう私もそのうちの一人である。

この本では価格戦略をテーマに、価格決定によっての成功した企業、
失敗した企業の具体例を挙げ、その必要性を説いている。
これから価格二極化がますます進む時代においては、
「成功するか失敗するかは価格決定による」と本書にはある。
読者の商品、サービスの価格を見直すための情報が満載だ。
著者の主動孝司さんは
価格戦略で8つ以上の異なる事業にて成功しており、33歳にてほぼリタイヤされている
0からの起業、また24歳での起業という点が自分と同じであり、頑張ろうと思った。
内容についてであるが章ごとにテーマがはっきりと分かれており
とても読みやすい。各章ごとにまとめてみた。

第1章 「値上げ!」こそ成功の条件だ
第2章 「低価格」だけでは生き残れない
第3章  これが値上げ成功ノウハウだ
第4章  値上げ実現のための5つのステップ
第5章 適正価格がわかる!驚異の価格決定法
第6章 業界の常識を突き破る-これが新しい戦略発想だ

第1章 「値上げ!」こそ成功の条件だ

世の中には安くても売れない商品やサービスがある一方で、
低価格競争を尻目に高利益を上げて
儲かっている会社がある。筆者によるとその差は「価格決定」にあるという。付加価値をつけ、
高価格で粗利を高くした商品を売ることがこれからの中小企業の成功の条件だとのことだ。

具体例として
・(筆者の体験)NTTのISDN代理店事業では
 「電話が安心してつかえる『状態』を提供する(アフターフォロー等含め)」

・コンビニ不況の今、売上を支えている高価格のおにぎり、ビールに関しては
 「具材や製造手法を替えることにより今までより質の高い商品を提供する」

・カリスマ美容院リッツでは
 「お客様が予約の電話をかけてこられた瞬間から、来店され、翌日そのお客様が
  友達に会われるところまでがうちの商品」

とすることにより通常価格よりも非常に高い値段での販売・経営に成功している。
逆に「値下げ戦略」とは「売れないものを価格を下げて売ろう」とすることであり、
それでは負のスパイラルに巻き込まれてしまう。

「自分が売りたいお客様像を考え」、
「提供したいと思っているサービスを実現するために必要な販売価格を考える」
これが必要な時代である、とまとめている。



第2章 「低価格」だけでは生き残れない

この章では価格決定の成功例、失敗例を具体的に挙げている。

◎ハンバーガー業界◎
・「マクドナルド」
95年にハンバーガーの価格を210円から130円に大幅値下げを行った。
一時的に売上アップするがその後、→頭打ち→再び値下げ→利益が取れず値上げ→値下げ
という負のスパイラルに巻き込まれている。

・「モスバーガー」
マクドナルドを追随して値下げをしたため、やはり同様に減収になった。
元々高級路線であったため元の状態に戻るのがむずかしい。

・「フレッシュネスバーガー」
モスバーガーのリバイバル。
「手作り志向」や、「オーナーと密な関係を維持するため200店舗以上増やさない」
といった経営方針により順調に売上を上げる

◎牛丼業界◎
・「吉野家」
先行者メリットである「立地の優位性」の上に
「うまい」「やすい」「はやい」の経営理念を貫き、根強いファンをキープ。

・「すき屋」
牛丼は吉野家と同じ280円であるがそれは客寄せのためであり、
実は豊富なメニューから売上を上げることに成功している

・「松屋」
価格競争を引き起こしておきながら他者に追随せず、
お味噌汁付きという付加価値をつけ、お得感を演出している

これら6社の例から、値下げ戦略では長期的な売上アップには繋がらない。
自社独自の理念とサービスを持つことが成功のカギだということが分かる。


また、世の中には「エサ」「おかず」「ごちそう」の3種類の価格帯があるが
「エサ」では価格競争に巻き込まれてしまう。
また「おかず」では他社との差別化ができない。
中小企業はオリジナルの付加価値を付けた「ごちそう」の価格帯を狙うべきである。

第3章 これが値上げ成功ノウハウだ

ここでは家庭教師派遣事業、プリクラ事業、ISDN事業において
実際に筆者が行ってきた値上げの経緯が細かく書いてある。
筆者の思考の中で印象的だったのは、
「値上げをすることによってそれに見合った 価値を提供しようと思うようになる」
ということである。
値上げをすることによって、家庭教師の質を上げたり、販売マニュアルを作ったり、
アフターフォローを行う、など余裕が生まれ、更なるサービスの向上を行うことが
できるようになったようだ。スタッフのモラル向上、質アップにも繋がるなど、
良い循環にも繋がるとのこと。。

気をつけなければいけないことは、値上げは事業成功のために必要なことだが、
その価格に適したサービス・モノを提供しなければいけないということである。

第4章 値上げ実現のための5つのステップ

中小企業が生き残るためには値上げは必要不可欠であるが、
その前にやらなければいけないことがいくつかある。
その中でも特に印象的であったのは「なぜお客様はうちで購入したのか?を理解する
ということである。それが分かれば自社の優位性、メリットを理解することが分かる。
「安いから」(=自社の優位性)であれば値上げは成功しないが、
購入理由が他にあるのであれば、お客様は値段で自社に決めたわけでは
ないわけであり、その優位性を伸ばすことによって値上げが可能になるというわけである。

第5章 適正価格がわかる!驚異の価格決定法
 
では結局いくら値上げをしたら良いの?に応えるのがこの第5章。
お客様が商品の値段を見たときに、次の4つの反応のどれかが起こる。

1,「安すぎる」という疑い
2,「これは安い」という割安感
3,「高いけど欲しい」という割高感
4,「高すぎる」という嫌な気分

3と4の交点がこれ以上上げたらダメだというラインである。
本の中では簡単なマーケティングにより、
3〜4の間で利益を最大にすることができる金額を調べる方法が載っている。
5000円から7000円に値上げをしても購入数が減らなかったり、
5000円から5200円に値上げをしたら購入するが一気に落ちる、
などということが調べられるという非常に価値の高いテクニックである。
私も値上げをする際に是非活用したいと思う。

第6章 業界の常識を突き破る-これが新しい戦略発想だ

6章ではまとめとしてブランディングについて。
それと税込価格表示についての裏話が書いてある。
個人的には後者の話がとてもおもしろかった。
これから消費税増税の時代が来るのは明白であるが
そうなった時に薄利多売の中小企業はますます苦しくなっていくのであり、
やはり時代の流れとしても「ブランディング」「オリジナル」「高付加価値」
ということが必要になってくる
ということが伺えた。


*まとめ・感想*

この本を読んでみて実は早速値上げをしてみた。
自社の強みを前面に押し出して。しかし、成功しなかった^^;
筆者の言うように値上げ戦略はこれからの時代に商売をしていく上で
絶対に必要なことだと思う。そうでなければジリ貧だ。
中途半端な位置づけにいると、薄利多売の価格競争層に飲み込まれてしまうだろう。
だが、だからといって自社の提供する商品、サービスの向上なくしては
値上げは成功しない。本書にもある通り、それでは顧客離れが起こるだけだ。
突き詰めていくと「ブランディング」。
あらゆる要素を含め、「そのお店で買いたい!」と思っていただける
お店作りをし、高価格で提供することしか中小企業に残された道はないのだろうと思う。


金近

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この記事に対するコメント

とても勉強になりました。
商売をする側は、売りたい、売りたいという気持ちが先行してその先のお客様の気持ちを見失っていることが多々あると思います。
本当の商売の本質はお客様に喜んで頂くこと。
それをしっかりと考えながら、今できることを少しづつ努力してやるべきだと思います。
自分を知って、相手を知る。そして一日一歩、三日で散歩進んでいきましょう!

  • 投稿者: 岡本
  • 2007/12/04(火) 09:16:34
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